その力、君を壊す絆となるか
発売日 | 2021年6月24日 |
---|---|
プラットフォーム | PS4/PS5/XboxXS/XONE |
ジャンル | ブレインパンク・アクションRPG |
HP | https://snx.bn-ent.net/ |
人類の99.9%が何らかの超感覚、特殊"脳"力を保持していることが当たり前となっている世界。
はるか昔より空から異形の生命体『怪異』が出現し、人間を含む生命の"脳"を狙い捕食していた。
そんな怪異と対抗すべく結成され、より強度な"脳"力を扱い戦う『怪伐軍』に所属する主人公ユイト・スメラギとカサネ・ランドール。
仲間と共に、たったひとつの野望と過去を巻き込んだ世界の陰謀に立ち向かう、ブレインパンクアクションRPG。
※本稿は途中から急に脳内空間に囚われます注意⚠️
超脳力を駆使して戦うアクションはとってもスピーディー。
主人公は2人とも『念力』を脳力とし、フィールド上に設置された様々なオブジェクトをぶん投げたり振り回したり落下させたりしながら大ダメージを与えることが出来る。
そして共に戦う仲間もそれぞれが個性的かつ定番で王道の超脳力を保持していて、その能力をSAS接続により念力アクションと組み合わせて扱うことが出来るため、見た目と能力両方から厨二心を満たしてくれる。
各モーションもめちゃんこお洒落でカッコイイ。
仲間との連携Vコンビネーション攻撃、ジャスト回避からのカウンターアタック、シールドクラッシュによるフィニッシュブローなどなど、アクションパターンも様々。
スキルポイント=BPを消費することにより徐々にアクションの幅も広がっていき、レベルが上がるにつれ爽快感もうなぎ登り。
念力×複製、透明化×超高速、透視×瞬間移動etc
有無を言わせぬゴリ押し戦法も可能だけれど、敵に合わせてあらゆる能力を切り替えながら戦うのが戦略的でとても面白い。ただしドミナス・サーカスは許さん。
そしてキャラクターもとっても可愛い。
各能力をイメージさせるキャラクターたちはやや典型的でテンプレ感満載。だが、それがいい…!
THE主人公気質なユイトにTHE幼馴染のハナビ。
引っ込み思案な透視能力者ツグミに飄々とした透明化人間カゲロウ。
ぐうたらアラシにツンデレシデン。
硬派おじさんゲンマ、筋肉ショタ紳士ルカ、お母さんキョウカ。
そして冷徹クール系主人公のカサネ。
プレアブルキャラクター以外も見事なまでの隙のない布陣。
細やかな表情まで再現されたアニメ調のキャラモデリング。完璧です。
キャラクターへの深掘りもばっちり。
フェーズ毎に訪れるアジトでは仲間に対してプレゼントを送ったり、親密度を高めて絆エピソードも閲覧することが出来る。欲するプレゼントもキャラクターの個性に溢れていて思わずニンマリ。
アジトがプレゼントに溢れてどんどん混沌化していくのめちゃくちゃ好き。
対立の真っ只中に仲良くお茶するガバガバっぷりも今となっては愛しい。
ただ、ストーリーが分かりにくい。
個人ブログ特有のクソデカ主張ですすみません。でも分かり難くない?展開早すぎじゃない???
限られた読解力を総動員させてどうにか噛み砕きながら遊んではいたけれど、なんの説明もないままに物語が進んでいく様がモヤモヤするというか個人的に苦手なんですよね……。
W主人公という性質上もう片方の主人公の行動や情報が見えないままに物語が進行していくので、主人公達の行動が交差した瞬間「つまりどういうことだってばよ?」と戸惑うことも多々。
ユイト編で遊ぶとカサネのことが嫌いになりそうになるし、カサネ編で遊ぶとユイトのことがまるで分からんのよ……。
2周回してようやく物語の全容が見えてくるという仕掛けそのものは面白いとは思うのだけれど、違和感が違和感以外にも作用してしまっているのがめちゃくちゃ勿体ないというかなんというか。
……納期やら制作費やら諸々を邪推した上で、ストーリーを紙芝居調にしたことやキャラエピやブレイントークでの情報補完してくれていたり等、限られた枠組みの中ゲームとしてまとめられているのはとても素晴らしいし有難いのだけれど、ひとつのゲームタイトルとして発表するにあたってあまりにも「作り込まれ過ぎている」問題。
キャラへの深堀十分と書いた直後に情緒不安定すぎるけど、キャラ設定だけとんでもない量浴びせられて断片的パーツでキャラ萌え強いられるのかなり苦しかった。もっと自然発生的に萌えたい。唐突に萌やされて苦しい。
そもそもとして、用意されたシナリオや世界観に対してのボリュームが少なすぎるんだよ……!特濃シナリオを濃縮てんこ盛りにし過ぎなんだよ……!
例えるならば起承承承承転転転結。
マスコミ(カラス)との攻防や、ユイトとカサネとナギとナオミの新人怪伐軍としての日常一コマがもっと見たかった…。
序盤の展開の早さと衝撃的展開に引き込まれたのは確かだけれど、もっと前半パートが…!日常パートが…!欲しかったんだよ………!
まとめ方が駄目とかそんなことが言いたい訳ではなく、ただひたすらに供給不足。
ただの迷惑な過激派ファンで本当にすみません。
大分脱線したので脳内空間強制解除。続きは文末で。
閑話休題。
ディストピア調の世界観やサイバーパンクらしさもある街並みもめちゃくちゃ良かった。
テイルズシリーズ定番のアタッチメント着せ替え機能もモリモリと継承。
総じてフォトモードが実装されていないのが残念。
イベントシーンやカットシーン、ロード中画面でもちゃんとアタッチメント付けたままなのはとても良かった。
台詞送りほぼなし、収集要素や探索もがっつり遊んでクリア&トロコン所要時間は70時間ほど。
2周回必須ではあるものの時間をかければ誰でも取れるあたりトロコン難易度も易しめ。
データコンバートはPS4からPS5への移行のみ対応。PS4でトロコン済みのデータがあれば1分足らずでPS5版もトロコン出来ます。
移行の際エラーが頻繁することもある(あった)けれど、アプリケーション終了からの再起動で接続できました。
アクション要素がイメージとして先行していたけれど、フタを開けてみたら想像以上にがっつりシナリオ重視型JRPGで、無事脳みそガッツリ掴まれました🧠JRPGはいいよなぁ…。
あ、ユイト編は物語の核となる部分、カサネ編は物語の全容がわかる作りになっているので1周目は主人公ユイト、2周目を主人公カサネで補完するのがおすすめです。私は逆だったかもしれねェ…。
※ネタバレを含む散文
本文中にも書いたけどやっぱり日常パート、というか新人怪伐軍としての奮闘記パートはもう1~2エピソードくらい盛り込んで欲しかったよなぁ。
すぐに事実上怪伐軍解体になっちゃうの可哀想すぎる。描写乏しくて感情移入こそ出来ないけど折角頑張って怪伐軍入りしたのに……怪伐軍ってなんだっけ……。
キャラエピで語られてもいまいち入ってこない。軍人としての立ち振る舞い楽しげに語り合ってる場合じゃなくない?実感なくない?やっぱり描写が物足りない。
特にナギくん……ナギくん不憫すぎんか……?主人公の親友ポディションなのにエピソードが!!!少ない!!!!!セトさんが最後の力振り絞って正気に戻してくれたのに即再改造されてるの何……慈悲もない……。ナオミちゃんも可哀想だけど、ナギくんは正気のシーンがほぼない……。可哀想…だけど描写乏しくて感情移入できない……。
セトさんもな、悲しいな…かっこよすぎるな……。かっこいいけどカッコ良さが物足りないな……。カサネちゃんの感情の揺らぎを引き起こすために巻き込んだ、その罪の意識があるならカレンは責任持ってセトさんも蘇らせなきゃダメでしょうよ。無責任じゃんよ。
というかアリスさん復活と共にナギナオミセトも復活で良かったじゃん…ご都合展開万歳じゃん……何せ彼らには圧倒的にエピソードが足りない……可哀想じゃん…!可哀想だけど描写乏しくて感情移入できないじゃん………。
ナギナオミセト引き連れてエンドコンテンツ的なところに行きたかったな…。あまりにも報われない…。
ところでカゲロウの実名とかヤクモスメラギとかコードヴェインが関係あるってマジ?続編とか過去編の可能性も微レ存?
アニメなら色々補完してくれてるのかなと思ったけどアニメもなかなか駆け足展開らしくて未だ未視聴です。キャラデザが好きじゃないですごめんなさい。