選べ、善か、悪か———。
まず主人公の顔がいい。
そして登場人物が魅力的。
元警官志望の正義感強い英国紳士な探偵主人公と、粗暴な歴史的大犯罪者の殺人鬼。こんなハイパーでこぼこコンビ刺さらない訳がない罠。
熱血真面目なロンドン市警の婦警と、怠惰で不真面目な先輩警官。
そんな彼らの羨望の的たる警部は主人公のお父上。
マフィアの若き女副首領に、診療所受付のかよわき少女。エトセトラ。
メインストーリーはもちろん、サイドシナリオや常時更新のキャラクターデータも完備でキャラクター像の深堀も充分。設定資料には感謝しかない。
性格も思考回路も全く違う探偵と殺人鬼の[二心同体の共同生活]。
正義をよしとする探偵アーサーの葛藤や、殺人鬼ジャックの殺人鬼たる信念。
互いにぶつかりながらも認め合い、徐々に相棒としての関係性を築き上げていく過程も刺さりまくったし、
このゲームの肝たる要素[善]と[悪]両極端の行動分岐によって派生していく物語もこれまたいろんな意味でハートをぶっ刺し貫かれる。
次々と舞い起こる事件と[探偵]アーサーと[殺人鬼]アーサーの選択。
正義とは?悪とは?
救いとは 一体なんなのか————
全編フルボイスによる鬼気迫る熱演に何度も心揺さぶられたし、
プレイ中何度も泣いたし泣かされた。
兎にも角にも顔がいい。
そしてシステム周りも優秀。
分岐管理によるシナリオ選択、オート送りやオート読み送り、
更には次選択肢まで読み飛ばしスキップ機能もあるので周回プレイがさくっさく。
ただ既読スキップとシステムセーブ機能がないのはちょっと残念だったかなぁ。
せっかくの差分文章が確認しづらいのは勿体無い。クイックセーブもないしセーブ周りがちょっと不親切だったかも。
まぁ一挙プレイ不可避なんで関係ないっちゃないのだけれども。…よって優秀!
ボーナスシアター(バットエンド時に突入する攻略指南?パート)の存在によってゲーム自体の難易度もかなり易しいものになっていて安心して物語に没入できたし、本編がシリアス成分多めなので良き箸休め。ダークソフィーちゃんはさいっきょ。
後日譚的サイドシナリオも良かった。本数が決して少なかったわけじゃないけれどもっと欲しかったな…!
探偵ルートも殺人鬼ルートも、果てはif的ハッピーエンドもどれも最高の高でしたありがとう。
クリア時間はほぼ全編ボイス再生して25時間ほど。
テキスト量も程よかったし、まーーーじでどちゃくそどストライクで一気に駆け抜けてしまった。推しキャラしかいない。
…正直そこまで過度に期待していなかったというか完全にお布施感覚で購入していたのでほんっっっとイイ意味で裏切られたし感謝しかない……。悔い改めます……。
平成最後のプラチナトロフィーをこのゲームに捧げることができてぽんいち信者のこなりたさんもニッコニコ。
贔屓目抜きにも良作なので殺人探偵ジャック・ザ・リッパーをどうぞよろしくお願いします!!!!