このゲーム以上に難解で、不明瞭で、不親切で、イカれたほどにハイセンスなコンテンツは存在しないんじゃなかろうか。
暗号解読のためにひたすら同じルート往復したり、
突然1999年代の時事ネタ含む100問組手おっぱじまったり、
マンモス級タワーマンションで総当りピンポンダッシュ強いられたり、
ノンストップ高速早口で告げられた迷路の攻略したり、
基本ノーヒント。
ヒントは一回で記憶しろ。
オート機能未実装。
既読スキップ未実装。
クイックセーブ未実装。
オートセーブ未実装。
セーブポイントは限られた場所だけ。
バックログ未実装。
ダンジョンマップ未実装。
用語解説未実装。
というかAVGの便利機能大体未実装。
考えるな、感じろ。
めげない、しょげない、泣いちゃだめ。
プレイ中はずっとマッピングしたり重要ワードやパスコード書き留めたりとメモが手放せなかったよね…。
25区初見だったけどこれ元々ガラケーのアプリゲームだよね?PS4のスクショ機能無しには攻略不可能でした。
※以下ふんわりネタバレ含
※ぼやき
24区の方はプレイ済だったってのもあってなんとか小難しいストーリーにも付いていけたし新たな発見や今だから分かった部分も多くて楽しめたんだけど、
25区、これ…難解の域越えてない???
最後まで説明一切ないまま終わったものは列挙してもキリないくらい多いし、全ルート俺たちの25区はまだまだこれからだエンドで終わったよね?
明かされない謎が多すぎでどれが謎なのかすらわからんレベル。
それでも圧倒的に少ない理解し得る部分を汲み取って、驚嘆したり感慨に浸ったりできてはいたんだけど、
PS4版25区を最後の最後までプレイして「怒り」の感情を抱かなかった人はいない。いない絶対。
AVGは最も好きなジャンルのひとつだからそこそこに本数遊んではきたつもりだけど、わたしゃ今まで見たことも聞いたこともなかったよ。
分岐100パターンのマルチエンディングなんてな!!!
しかもこのルート、序盤はちゃんと本編の謎のまま終わったもの内のひとつを解明するぜとばかりに始まったからタチが悪い。
誰を殺ろうが、逃げようが、どこを狙おうが、話そうが。
フローチャートのように淡々と、殺されたり、爆発したり、死んだり、殺したり、毒殺されたり、スギ花粉に生まれ変わったり、宇宙の眼になったり、
読んでて意味が分からない…というか意味すらないような100パターンのマルチエンディング。
強調のために要約すると
・100パターンのマルチエンディング
・そのうち半数以上は本編とは明無縁のネタ分岐
・結局(ほぼ)全てが意味不明支離滅裂なエンディング
・読む内に怒りを覚える
・前述通り既読スキップもオート送りもない。
・読むしかない。
・読んでも意味はない。
鬼かよと。
一つのエンディングを見る為に、分岐突入までのテキストも見なきゃならないから一ルート約5分。
たかが5分といえど面白味も意味もない作業の繰り返し100回だからね?8時間だよね??
そりゃ怒り湧きますよ。怒らせようとしてるんだもの。怒るよ。
くっそ… pic.twitter.com/6utrvJpw0t
— こなりた (@gamuaah) 2018年3月23日
そんな感じでぼやきながらへこたれながらおちょくられながら、心がどんどんブラックアウトしていく中ようやく訪れた100分岐目
現れたラストメッセージとTHE ENDの文字、
そして流れるBGM
それを聴いて真っ先に口をついて出たのは「最高」の一言だったんだからたまったもんじゃあない。
どこまでが仕掛けでどこまでが演出でどこまでがネタなのか。
この異質な世界観に惚れてしまったもん負けですよ。
意味のない分岐にすらなんだこのセンス…と屈服してしまったもん負け。
一体どんな脳みそしてるんだ。
相変わらず頭おかしいみたいで安心したよ。
SUDA51に愛をこめて拳銃を。そして花束も。
難解で、不明瞭で、不親切で、イカれたセンスの異常なこの作品を一生忘れることが出来ないという、これは呪いです。
この疲弊した精神の最中に発売してくれる二ノ国2には感謝しかない。
ありがとうシルバー事件。
アートブック&サントラ付きの限定版は後生大事にします。