人間のありとあらゆる欲求や欲望、精神的・心的外傷など
現代病理をテーマにしたジュブナイルRPG「Caligula Overdose」。
2016年に発売されたPSVita版「Caligula」をOverdose(過剰強化)し2018年にリメイク化。
耐え難い現実世界からの逃避先として迷い込んだ仮想世界-メビウス-と、
人々のそんな悲しみを救うため自我が芽生えたバーチャルアイドルμ。
現実とは異なる「なりたかった自分」となり終わらない学生生活を送る中で、
現実に立ち向かう事を選んだ帰宅部とメビウスを護り続けることを選んだ楽士たち。
空想を可視化して自在にコンボを繋げることが出来る独特のバトルシステムや、
著名ボカロP書き下ろしによる極上無限階級格別想像外抜群な楽曲の数々。
一般生徒との交流による育成・やり込み要素、
そして何より精神をゴリゴリ削って抉ってくるシナリオ。
ま~~~~しんどい。
仲間も、敵も、ラスボスも、モブ生徒NPCでさえも。
しんどさ度合いに差はあれど、
そのしんどさ抱えた当人は真剣にしんどくて。
見ていてほんとも~~~しんどい。
※以下しんどさのあまり多少ネタバレ込みなのでご注意。
(OD追加要素のみ感想です。)
まずODからの新規参戦キャラクターたち。はい。しんどかった。
現実世界で密かに(がっつり)繋がりがある面々がセットで投入されているので物語にも違和感なく溶け込めていたし、
各々がメビウスに囚われるきっかけとなった出来事や抱えるしんどさもとてもしんどくとてもしんどかった。キャラ個性も十分。彩声かわいいよ彩声。
そして新規キャラと新規エピソードの追加によって盛り込まれた旧エンディングとの差分。これもモヤッとグサッときてしんどかった。
時限要素に引っかかるなんて思いもよらなくて一周目も二周目も楽士ルート選ぶ羽目になり、必要以上にしんどみ植え付けられて時間も大幅にかけられはしたけど、よかった。しんどかったけどよかった。
さらに主人公もVita版の男主人公に加え女主人公も選択可能に。
そのCVは男:沢城千春、女:沢城みゆきの沢城兄弟夢の共演。しんどい。みゆきち部長の柔らかな声色と選択肢の終始一貫した男性口調もまたしんどみの実。
そしてVita版では帰宅部部長として、帰宅部の仲間たちの背中を押して、共に現実世界と向き合い戦っていくことを選んだプレイヤーは、今作では楽士の一員として、悩みや苦しみを忘れメビウスの輪の中で生きていくことを選択が可能に。
だけれど、この楽士ルート。
これはしんどい通り越して、無理。
このゲーム、「主人公=プレイヤー」認識で間違ってないと思ってるんだけど、楽士ルートの主人公ただのサイコパス野郎すぎて。
帰宅部部長としてみんなで明るい未来に向けてがんばるぞ~~している過程は違いないのに、エンディングでなぜ主人公そんなことするのかまるで意味が分からなかった。主人公である自分が選択したことではあるけど自分そんなことしたくないよ!あ、でもその選択肢選んだのは自分だった!なにこれしんどい!!
そりゃ帰宅部面々のリアクションそうなるの必至………
折角の新規台詞にも関わらずしんどいがオーバードーズして殆ど聞けたもんじゃなかった。熱演がしんどすぎる。
同じ顔面を持つアニメ版主人公:式島 律はメビウスにきた理由も明確だったけど、所詮ふわっと感覚で手を出したプレイヤーはメビウス世界ですら帰宅部部長にもカリスマ楽士にも成りきれなかったということなのかな・・・しんどい。
しんどさのあまり大分ネタバレした気がしないでもないけど、
ふわっとプレイヤーの目的の一つでもあるトロフィーについてはVita版から大幅緩和。
Vita版の鬼のLv上げ周回や声掛けRushは途中で心折れて未トロコンのままに逃げ出してしまっていたので無事リベンジできてうれしかったり。
Lv上げラインも50まで、モブ生徒も一度の遭遇で親密度3まで上昇可能などなど、
相変わらず作業感はすごいはずなのに緩和の喜びからブーストゲーかと錯覚してたよね。
プレイ時間50時間程度の簡単なお仕事でした。メビウス最高!
しんどさの沼に突き落とされつつしんどさと戦う勇気もちゃんと貰ったので、
これからも現実世界で抗ってみようと思います。
ありがとうμ、さようならメビウス。
9月もお仕事がんばるぞいぞいぞ~~~い!